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「なんじゃと?ワシが線路や商店街、そこの大通や高速道路を壊したとでも言うのか?そんなわけなかろう!だいいちどうやって…」
「あなたは、"本物"ですか?いや…"人間"ですか?」
「お主…いったい何を言っておる…」
「あなたはここの住民ではない、まして、人間でもない…」
「ほう…証拠はあるのか?言ってみぃ」
「一つ、本物のあなたは今、町内会の温泉旅行に行っていて不在のはず…
一つ、高速道路が襲われたという情報はニュースで報道されていない。
高速道路が襲われたことを知っているのは、そこを襲った本人だ。
そして、決定的な証拠が…」
「襲われた箇所は、この家の近辺の騒音問題の原因…
住民の中で、騒音問題に未だに文句を言っとるのは、ワシだけじゃ…
それらが壊されたとなれば、いちばん怪しいのはワシじゃな…」
「やはり…あんたがさっきのドールだったんだな…」
「金棒の味はどうじゃったかの?猫童!!」
部屋のタンスの中から、金棒が取り出された。
頭からメキメキと角が生える。
先程までの痩せ細ったお爺さんは、瞬く間に筋肉質になり、口の牙も大きく、鋭くなった。
変化が完了したドールは、恐ろしい鬼を彷彿とさせる姿。鬼の金棒が良く映える。
『よくわかったのぅ…そう、ワシが壊したんじゃ、この都の耳障りな音を根絶やしにするためにな!!』
「テメェの身勝手な考えで、どれ程の被害を被ったのかわかってんのか!?
絶対に許さねぇ!!」
ポーチから変身ツールを取り出す。
テイルバックルを腰につけ、ベルトが装着される。
「変身!!」
しおり収納本〓マークホルダーからキャットマークを抜き出し、バックルにスキャンする。
【CHANGING CAT】
恭介の側方に、表紙に猫の紋様が入った本が現れた。
パラパラ漫画の要領でページがめくられ、恭介の体を前から後ろへ通過して行く。
最後の1ページが恭介の体を通り抜けると、そこには装甲を身に纏った戦士テイルが睨みをきかせ立っていた。
「"魅せ場"…始めるぜ!!」
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