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「え~と…雑草雑草っと」
とりあえず入り口付近を散策してみると…
「……マジで雑草だわ」
外見は明らかに雑草なのだか、しっかりアイテム名が上に浮かんでいるので間違いない。
しかし…これ一体何に使うんだ…?
武器の材料って訳でもなさそうだし…
さっさと5個集めて修練所へ。
「ん、ちゃんと採ってきたな。では報酬として、胴の防具と靴をやる。頭の防具は次回だな」
もらったのは防具というより見た目はただの革製品だが、さすがは冒険者用と言うべきか、かなり丈夫な作りになっていた。
「ところで…これって何に使うんですか?将来的に必要なら集めておこうと思ってるんですが…」
「なかなかいい心がけだか、その草はチュートリアル以外の使い道は皆無だ。売っても金にならんし、食用にも不向き。はっきり言ってこの世にチュートリアルがなかったらそれこそ本当の雑草になっていただろうな」
ま じ で か
先に集めてなくてよかったな…
「次が最後のクエストだ。少し遠出してもらうが、ここから数分走った所に可愛らしい雑魚が群れてる場所がある。奴らは見た目の割りにすばしっこいし頭もいいから、くれぐれも油断するなよ」
可愛いのに雑魚なのか…
なんかかわいそう…
「それと、売れば多少の金になるアイテムも落とすから、序盤のレベル上げや小銭稼ぎに利用するといいだろう。繁殖力が強いから絶滅の心配もしなくていい。どんどん狩れ」
「…はぁ」
可愛いのにどんどん狩るのか…
冒険って厳しいな…
しかし!
ここで躊躇っては冒険者の恥!
心を鬼にして狩りまくるぜ!
「おっしゃあ!待ってろよ可愛い雑魚!」
必要以上に張り切って修練所を後にした…
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