act.18 終焉

9/13
94人が本棚に入れています
本棚に追加
/232ページ
----グロースの見張りを裁縫屋に任せて、納豆屋、十露盤屋、磁石屋の三人は頂上に立てられた異質な形の建物に入る。こんなものいつできたのだろうか? 「ドアは俺が反発でぶち破る」 磁石屋が手を添え、ドアは内部に向かって吹き飛ぶ。 三人が見たものは、一人の仮面の男。 「きたな、不平等な世界の戦士達」 「お前がアブホースだな?」 アブホースの後ろには、壁に貼り付けにされた女がいた。チューブみたいな管がたくさん体についている。銀の鍵が消えない為だろう。だが、これは酷すぎる。 「真冬!? 今俺が助ける!」 磁石屋が一目散に走り出す。だが、アブホースが立ちはだかる。そして銀の鍵を使用した。 「気を付けろ。銀の鍵は所有者以外の人間が使うと、化け物を生み出す力を持っている。さっきの蛇も同じ理屈だ」 「世界各地に化け物が見つかるのはどう説明する」 十露盤屋が問う。すでに世界各地の情報をワゴン車のラジオで聞いていたのだ。 「それは、私から説明してあげましょう。レンのガラスを御存知ですか? 我々はそれを使って世界各地を自在に行き来できるのです」 「あの町に来てマイノグーラが撤退する際に突然消えた理屈はそれか」
/232ページ

最初のコメントを投稿しよう!