act.18 終焉

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「納豆屋、最後にお前の名をきかせろ」 常夏がアブホースの口に入りそうな瞬間に納豆屋に問う。 「俺の名か? 俺の名は---貴だぁ!」 納豆屋は、大きな声で自らの名を常夏に届けた。常夏は、どこか満足げに笑う。 「いい名だな、冥土の土産にちょうどいいもんを聞かせて貰った」 そして、常夏はアブホースの口の中にすっぽりと納まる。その瞬間に、アブホースの体は散り散りに吹き飛んだ。 「常夏!!」 アブホースの体は、ボトリボトリと、建物内部に落ちるが、常夏の遺体と思われるものはそこになかった。 「全てが終わった……のか?」 磁石屋の質問に、十露盤屋は笑む。 「ああ、陶器屋に伝えないとな。お前も墓参りに来るか?」 「まあ、一応? そんなことより真冬を助けないとだ!! えっと、裁縫屋ちゃんこっちこっち!!」 「はい!! ただいま!!」
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