別れ

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想い出がつまった公衆電話に私はもたれ掛かった。 ここらへんは住宅街が多く、目印になるものが少ない。 だからよく、この古ぼけた、しばらくは使われていないと思われる公衆電話を目印にしていた。 よくここで翼と待ち合わせしたな…とか、偶然ここで会ったことがあったな…とか泣きながら思いだしていたら、後ろから声を掛けられた。 「……泣いてるの……?」 これがあなたとの出会いだった―…
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