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「それじゃ、早速準備しよ!」 律が口を開くより先に、にこやかに進言すると女子高生は箱の向こう側に隠れた。 「わかった……久しぶりに戦えるからだな?」 そういえば、改装してからまだ一度もバレッタはバトルしていない。 武装神姫の本分として、やはり何か溜まるものがあるのか。 まぁとにかく、受けてしまった勝負である。 律は彼女の反対側の画面を操作する。 場所はバトルリング。銃火器を扱うバレッタには些かツライものがある。 が、気にするだけ無駄か。 チラリとバレッタを見遣れば蒼い瞳を爛々と輝かせている。 そんな姿を見せられれば負ける気も起きないものだ。 律は素早く残りの各種設定を済ませ、画面の横に開いたソケットにバレッタをそっと入れる。 「おし、頑張れよ!」 「へへへ、まぁ~かして!!」 その言葉を合図にソケットが閉じ、箱全体に電源が走る。 律はインカムを装着し、画面の文字をただ注視した。 .
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