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「ぶっ飛ばす!!」
気迫だけはいっちょ前に、彼女はバイクに跨がるとスキルを発動。
――駿足の神
まさに、赤い閃光。
「うわー、コワイ!」
慌ててピストルの標準を合わせるも、次の瞬間には反対側に移動する姿に思わず苦笑が浮かぶが、焦っちゃいけない。
冷静に、と頭の中で繰り返しながら腰を落とし回避準備を行う。
「びびってんじゃないんだろう?撃ってみろ!!」
目で必死に追うコチラを嘲笑うような声があちらこちらから切れ切れに届く。
う~ん、変な気分。
「そっちこそ、スキルポイント切れする前にかかって来たらどうなのさ?」
それともチキン?と付け加えたのが功を奏したのか、エリューニスがブレーキをかけた。
「小手調べでも、と思ったが雹の命令だ、今からぶっつぶしてやるよ!!」
エンジンを蒸しながらな御蔭でイマイチ聞き取れないけれど、来るっぽい。
『タイミングが命だぞ』
オーナーも念押ししてくる。
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