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「こ、こんばんはぁ」
頼りない言葉とともに桜色のワンピースを纏って佇むのは種型、ジュビジーのアネモネだ。
ちなみに、バレッタの格好も素体のままではない。
黒のTシャツに迷彩柄のズボン。軍人の様だ。
そんなわけで、四人(見方によっては二人だが、ここはこう言わせてもらう)でしばし今日の出来事を報告することに花を咲かせた。
とは言っても、律に話せるのは趣味の絵のことでも、好きな女性のタイプでもなく、昼飯に何を食べたかだけだった為に、案外早くも咲かせた花は閉じた。
話の種自体が少ないのもあるが、律の頭が再び睡魔に唆されていたり、ただの平凡な平日であったり。
何より、フラット全体に活気がないのが問題に思われた。
「そういえば」
そんな雰囲気に、ふと、種島が何かを思い出したように唇に人差し指を添えた。行動に反して表情は少し暗い。
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