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スカルアは、空を見上げながら歩いていましたので、ヨタヨタと千鳥足です。
そんなスカルアを見て、母親熊は背中を差し出し、いつものように、おんぶするのでした。
スカルアは、このおんぶが大好きです。
お星さまをゆっくり見ることができるし、なにより、温かいお母さんの大きな背中が、ゆらゆら。
幸せな気持ちになれるのでした。
家に帰る頃には、スカルアは眠りについていました。
お母さん熊は起こさないように、
落ち葉を敷き詰めたベッドへ寝かせたのでした。
「お父さん、スカルアが、星を食べられるかと、聞くのですよ。」
お父さん熊は、独特の低い声でゆっくりと答えます。
「そうか。僕も昔はよく思ったものだよ。でもある日、ふと気付くものだ。それまで、スカルアに付き合っておやり。」
そうして、月明かりの中、熊の家族は眠りにつくのでした。
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