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任務は爆破地点周辺でテロリストグループを炙り出し逮捕することだ。
用賀PAの被害は周辺住民に影響は無かったが、桁強度を削られて通行不能になっていた。
自衛隊員らしく相応に日焼けしていて、30を少し過ぎた程度の沖田はしきりにタッチパッドを基に隊員への指示を繰り返す。
砧公園の北側にある世田谷美術館の東側駐車場に高機能装甲車を配置した連絡拠点とし、森実と沖田の部下がそれぞれ1名づつの4ペアを組んで周辺に散っていて、インカムから現在地の報告が逐次入ってくる。
微かな違和感を感じた森実は、装甲車のサイド格納に向かう沖田の口の動きを注視していた。
10mは離れてるが視力には自信がある。
確かに指示を出している沖田の声がインカムの周波数を合わせているにも関わらず反映されない。
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