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「ルシが言っていた事は、真実だったんだ……」 「は?」 「英霊会の幹部が言っていた、黒天使は聖天使教会が作り出したという事は、紛れも無い事実だったんだよ!」 「なっ!?」  クルスの言い放ったとんでもない内容に、アキラは仰天してベッドから飛び上がった。 「マジかよ嘘だろホントかよ!? 本当に、あの黒天使は俺達が作っていたのか!!? 何かの間違いじゃ無かったのかよ!!?!」 「いや、間違いじゃない。本当だ。俺は、この目で見たんだ……」  案の定、信じられずに喚き散らすアキラへと、クルスは俯きながら答えた。そして、唇を噛み締める。 「一体、なにがあったっていうんだ。詳しく教えろよ」  膝の上で拳を握り締めながら、クルスは淡々と語った。 「この間、雨が強かった日があっただろ? 俺はあの日の翌日、平原の南部を馬で散歩していた。そしたら途中、異端審問局の連中と擦れ違ったんだ。巨大な馬車を引っ張っていた。しばらくの後、不審に思った俺が奴らの後を付けていくと、そいつらは霊園で止まった。馬車の中には鎖に繋がれた沢山の人々がいて、奴らは彼等を霊園のとある建物へと連れて行った。そして……」  震える拳を必死に押さえ付け、クルスは最後の一文を紡ぐ。 「その人達を黒天使に変えたんだ」
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