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 アキラの息を飲む音が、こちらにも伝わってきた。 「……マジかよ。人を黒天使に変えるとか、そんなの信じられる訳がねえ! 大体、何の為にそんな事を!!」  司教の言っていた事が、クルスの脳裏に浮かぶ。 「聖天使教会の権威と異教徒に対する脅しの為らしい。信者でない者達を次々とさらっては黒天使に変え、それらをクルセイダーに殺させる。その繰り返しで、何も知らない人々を、聖天使教会に招き入れていたんだ」  ――全て、人の命も顧みずに行った、聖天使教会の自作自演だったんだよ。最後にこの一言を添え、クルスは締め括った。 「て事は、その黒天使になっている連中の中には、英霊会もいるんだな?」 「ああ、おそらく……」  アキラの質問が飛んできたので、クルスは答える。だが、その次の瞬間に彼から放たれた一言に、クルスは我が耳を疑う事となった。 「なんだ。黒天使にされんのは俺達の信者じゃなかったのか。なら、別にいいんじゃない。神や聖天使を信じねえ連中なんて、どうなっちまったって構わねえだろ」 「な……え……!?」
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