自己紹介?部活?

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自己紹介?部活?

先生と水沢が教室に入りあたしはひとりぽつんと廊下で突っ立っている。 扉越しに先生の声が聞こえてくる。 「今日から新しい仲間を紹介します。みんな仲良くするようにね。じゃあ入って」 変な緊張感が全身に伝う。 あたしはひと呼吸してから教室の扉を開けた。 「じゃあ、自己紹介して」 えっ!? 自己紹介ってなに? あたしは自己紹介というのをわからないままこの場所に立ってしまった。 事故紹介? 事故のことを紹介すればいいのかな? 「えーっと。加藤学園から来ました神沢美咲です。あたしは中学1年生の時にある男子を追いかけてたら車に轢かれちゃって…。まあ、腕と足の骨折で済んだんですけど轢かれた瞬間あたし死ぬのかな?ってあ、でも自力で何とか治しましたけど」 「お前、何言ってんの?」 後ろの席の水沢が手を机の上で組みながらそう声を張る。 は? 何って…。 「事故紹介だけど…」 「そのどこが自己紹介なんだよ」 「え?事故のことを紹介するんじゃないの?」 「あっははは☆」 「ははは☆」 な、なに!? 全く理解が不能なんですけど。 あたし何か言いましたっけ?」 「お前の自己紹介ってこれ?」 水沢が事故紹介と書いたノートを見せながら小さく笑っている。 「はっ?違うの?」 「普通自己紹介はこれだろ」 今度は自己紹介と書かれたノートを差し出す。 「ごめん。頭ついていけない」 あたしは思ったことを口にした。 が…みんなの反応は無反応。 いや、普通はさ? 『お前バカだろ』『頭、大丈夫かよ。ははは☆』とか笑って話流すもんじゃないの? あたしは自分の頭の心配よりみんなの反応に心配していた。 あー。あたし2年間やっていけんのかな~。 と心の底からそう思った。
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