第二章

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「あぁもぉやだぁ!さっさとこの森抜けたい!」 ケンカも収まってやっとゆっくりできると思ったのも束の間、ハルナはついに我慢しきれなくなったのか、急に大声で叫び出した。 「そんな大声出すな!また魔物(モンスター)に出くわしたらどうするんだ!?それに、早く抜けたいのはこっちも同じだ!」 ハルナの叫びが余程頭にきたのか、ミロクはハルナを怒鳴る。 「うっさいわね!あんたたちは男だからいいかもしんないけど、私は女なのよ!なのに、二日もこの森をさ迷って、お風呂も入れないなんて……ホント信じらんない!」 ハルナも負けじと怒鳴り返す。 「風呂に入れないのが信じらんない、だと?」 ミロクが声を低くして言う。しかも、かなりの怒気を含めてだ。 「まずい……!ハルナ、それ以上は止め……」 「えぇそうよ!だから何!?」 なにか危険を察したガイはハルナを止めようとするが、間に合わなかった。そして、その一言でミロクは完全にキレた。
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