第二章

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「そういうことね……。確かに、それは私が悪かったわ。ごめんなさい……」 ガイから事情を聞いたハルナは、自分に非があると分かり、謝る。 「いや、今のは僕も悪かった……」 ミロクも八つ当たりしてしまったことを謝った。 「実際の年齢は同じでも、精神的に大人な僕があんなことで怒ってしまった。次からは気をつけるようにする」 「……それって、私が精神的に子供って事?」 「そう言ったつもりだが?」 「なんですってー!」 謝ったが、ミロクの余計な一言で再びケンカが始まる。 この二人、旅を始めてからこの二日間、ことあるごとにケンカをしていた。 最初の方はガイも止めに入っていたのだが、今では面倒くさくなったのか、止めに入らなくなった。 「お前等いい加減にしてくれよ……。もう出口見えてんだから、ケンカは止めて早く出ようぜ」 しかし、今回はさすがに止めに入る。早くこの森を出たいのは、ガイも同じだからだ。
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