暗闇の化身

4/10
39人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
『ゲームをしたり、気のおける友達とメールをしたり』 『少しは気分転換になるかも』 そう誘われ、あるコミュに登録し。 毎日…お気に入りのゲームに興じ。 下心がある男性のメールは全て無視していたのだったが。 ある日… 恵子に付けられた足跡男性のプロフィールと画像を見た恵子の親指が… 一瞬…静止し… 改めて画像を凝視しながら… 『五島じゃん』 『私が生まれた、五島の海』 そしてプロフィールを見ながら… 『恵子…?』 『私と同じ名前…!』 『まさかぁ…?』 そして… 震える指で… メールを送った。 (私も五島です) 恵子が初めてメールを送った男性は… 麦ワラ坊や… 東京都… 48才… プロフィールには… (あの日に帰りたい) (恵子…LOVE) そう書かれていた。 …………… 2ヶ月前… 『まだ8時半かぁ』 恵子は、毎晩9時になるのが待ち遠しくなっていた。 あの日から… 麦ワラ坊やとメル友になり… 毎晩9時から日々の出来事や、お互いの生まれ故郷である、 五島列島の話しをするのが何よりの楽しみになり。 やがて…それは…
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!