┣0┫偽りのエピローグ

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 徐々に狭まってゆく、私と赤の女王との距離。  私は右手に持った銃を握りなおす。  これは普通の銃ではない。無反動銃、いわゆるビームライフル……少し違うが、そんなものだ。  現実世界の銃とは違って、灰を基調とした拳銃よりも少し大きめなデザイン。  銃口も広く、並みの怪物なら、急所を撃たれると一発で生命活動を停止するほど強力なものだ。  無論、急所を撃たれて当然のように死んでいくのが、私たちが知っていた『生物』ではあるが……。  ここの世界の生物、もとより怪物は違う。  強大なものだと、急所を撃たれても怯むだけの奴もいる。
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