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これは僕がまだ人間だった頃の話
「うわぁ!!!ゾンビ!!来るなっ!!!!」
学校内を走り回る開始早々絶体絶命な俺、光樹はついにスタミナの限界を感じていた。
光樹の帰宅部なのにここまで走れる足は陸上部顔負けだろう。
「うぉ………ぐぁ~~~~」
次々と登場するゾンビ
そのゾンビから逃げると、その先にまたゾンビ……………。
「っ!?」
ついに陸上部のホープ(仮)の光樹も足が縺れ、転倒する。
「ぐ……………ぐぉ…………」
倒れた光樹に倒れかかってくる様に襲ってくる教師ゾンビ(名前は知らん)。
教師ゾンビは必死に避けようと伸ばしている光樹の首に噛み付こうと口を開く。
他のゾンビ達は何故か襲ってこなかったが、光樹にはそれを考える精神的余裕は無かった。
「ひゃっ!!」
光樹の首筋に教師ゾンビのヨダレの様なもの(赤色)がかかる。
そして、
「ぐぁぁぁぁ!!!」
勢い良くゾンビの顔が近づく。
その時
ギンッ
よくわからない金属音(?)と、共に教師ゾンビの頭が消え、数メートル先へ飛ぶ。
一時期ナルシスト疑惑が持ち上がった程の光樹はこんな状況ですら平穏を装い、恥ずかしいので、袖で教師ゾンビのヨダレを拭いた。
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