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英士は先に来ていた。
「久しぶり♪紗和ちゃん。」
英士のいつもと変わらぬ優しい笑顔に紗和はこらえていた涙を止められなくなった。
「ゔぇぇん!!英ちゃん………とおくに行っちゃうって……ヒック…本当?」
声を震わせ、勇気を出して聞いた。
「!!!……うん。明日、出発する。」
「!!嫌だよ!!!!」
「ごめんね。ずっと黙ってて。」
「やだ!!!行っちゃやだよ!!!!!ずっと、ここにいてよ!!」
紗和しばらく英士の腕にしがみついて泣いていた。
「……約束…しよう?」
英士が紗和の両肩を向かい合わすようにつかみ、しゃがんで紗和の顔を見上げた。
「おおきくなったら必ず紗和に会いに来るよ。」
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