プロローグ

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その部屋には家具の類は一つも無く、床一面に魔法陳が書いてあった。 「この魔法陳の真ん中で魔力を練るとそれに陳が反応して量と属性が判るんだ。魔力の練り方はもう知ってるよな」 「もちろん」 「うん」 サイトの問い掛けに元気に答える二人。 「そうか、なら何も言うことはない。ちなみに大人がやればだいたい三重目まで陳が光るからな」 そう言われてよく陳を見ると確かに中心に小さな陳があって、その周りに何重にも陳が書いてあった。 「じゃあまず私からやるよ」 サイトが話し終えるとエルザが陳の真ん中に向かって歩きだした。 「エル頑張れよ」 「うん」 陳の真ん中に着いたエルザに向かってダグラスが声をかけたのを合図にしたかのようにエルザは集中して魔力を練りはじめた。 すると陳は中心から白く薄く光りはじめ、四重目のところまで光って、光が消えた
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