非凡は突然に

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高校生にあがったお姉ちゃんとお母さんは喧嘩が絶えなかった。 世にいう反抗期だったのだろう。 「頭おかしっちゃねえと!」 「そういうなら悪いけど病院行かせてもらうわ!」 「早く行けば!今すぐ行けば!」 車での移動中に喧嘩する二人。 私は静かにその会話を聞いていた。 お母さんは少し神経質だったけど この時、喧嘩する度ヒステリックになっていった。 暑い暑い蝉がせわしく鳴く夏の日 「頭がくらくらする。温度差があるところにいくと、意識が遠くなる、最近。なんでけ?」 お母さんは、私にそう呟いた。 お姉ちゃんはいなかった。
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