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それから幾らも日を経ぬある日、忠相の書院で吟味与力が話を聞いていた。
「お奉行、この度の仕置きは何故あの様になさったのですか?」
「うむ、判らぬか。あの女は根っからの夜鷹ではない。健康そうな身体もしておる。この女なら充分反省させれば、もう道を踏み外すまいと思ったのじゃ。それに「お目こぼし下さいますよう」と言っておったじゃろう」
「はー-----?!」
「まだ判らぬか、お目こぼし、オメコ干しじゃよ」
「ははー、恐れ入りましてござりまする」
この判決を契機に後の三方一両損の逸話が出来たのである。
おわり
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