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「戸締まり大丈夫?」
「ん、バッチリ」
テレビの中には沢山のヒーローが飛び回っていた。
僕らは炬燵に入って、まったりと蜜柑を味わっている。
「しかしあの時は驚いたな」
巨大な角、重々しい黒甲冑、無駄な骸骨の装飾。
「まさか私以外にも」
露出の激しい服、紫色の唇、毒々しい色合いの骸骨ピアス。
彼女と一日二人きり。
五年前のあの日から僕はこの日を……彼女を独占出来るこの日を、ヒーローだった頃なんかよりも楽しみに待つようになっていた。
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