隣人・礼央

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晃が一気におとなしくなった。あの勢いで目を輝かせ、見学ならぬ試聴?にでも来られたら、たまったもんじゃない。 こうして、出身地も学部も違う俺達は知り合ったのである。 俺にはひとつだけ気になることがあった。 「俺のこと、絶対一年だって断言していた理由はなんだ……?」 さっき真二郎が言っていたことだ。 思い切って礼央に聞いてみた。 「ああ……うん。だっておまえ、全然垢抜けてねぇから」 ……………。何も言い返せない……。 礼央の発言はあながち間違いではなかった。 その頃の俺は黒ぶちの眼鏡にぼさぼさ頭。 服装も安いジーンズにTシャツで、お洒落とは縁遠かったのだ。 「お前もったいねぇな。ちょっと手を加えれば、すげーモテそうなのに。 まず、眼鏡やめてコンタクトにしろ。その眼鏡もダセーから買い替えろ。 髪は、たまには美容院行け。 服は、真二郎がセンスいいから見立ててもらえ。 お前の脱ダサ男計画、以上!」 礼央が一気にまくしたてた。
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