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その内容は、こうだった。今日はサークルの新歓コンパなのだが、晃が祖父の急死で帰省したため一人分空きがあるから来いと……。
店には前金で支払い済みだから、頭数が揃わないと非常に困る、という。
「要するに晃の代わりに出てくれってことなんだけど、隼斗、いいか?」
真二郎の申し出に俺は頷いた。
「悪いな、急に」
「いいよ、今日はちょうど、暇だったから」
そうして参加したコンパで、俺達は千夏と薫という一年生の女子と知り合ってしまったのだ。
「はじめまして~」
いきなり、遊び慣れた風の女子に両隣をガードされた。
二人して似たような顔で同じ髪型しやがって、見分けがつかない。
茶色いロングの巻き髪、流行ってんのか?
「藤谷さん、文学部一年の国分薫です。よろしくお願いします~」
「…よろしく」
と言っても俺、このサークルじゃないんだけどな。
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