17お互いのキモチー松下柊

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「あの夜から…」 「え?」 「あの夜から…ですよね。 こんな風に、沢山話すようになったのは。」 先生と高城が夜の教室で話しているのを鉢合わせた時からだった。 もっとも、話していた内容なんて知らないし、未だに聞かされていない。 何だ、何だ、と意識しなければ、ずっと只の『担任の先生』だったはず。 「今、聞くのもなんですけど。」 先生は次の言葉を待つように生唾を飲み込んだ。 「何やってたんですか? 高城と。」 「……一応、口止めされてんだよな。 条件付きでさ。」 口止めって…条件って… 何故、そんな取り引きみたいな事が行われたのか。 先生の困っている様子、話す事による破棄状態よりも、好奇心の方が遥かに勝った。 「知りたい。教えてよ。」 私は興奮を抑え、努めて冷静に催促した。 掴む右腕に力を入れながら。
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