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朝、目が覚めて古びたベッドから降りて、いつもどおりの格好に着替える。
そこから少年の1日が始まる。
鏡を見ている少年がいる。鏡に写し出されているのは寝癖がヒドイ15~16歳の少年だ。髪の色は黒と言うより漆黒。少年は不気味なほど黒い。目も黒。黒い鎧を身につけ、黒い剣を腰からぶら下げている。
全身黒で覆われたその少年は一見すると近寄りがたい存在なのだが、ひと度その顔を見ると過半数が少年に好感を得る。
この少年の人がよさそうな顔は見たものを安心させ、癒してくれる。
ただ、その顔に不釣り合いな格好をしているために不審な目で見られることもすくなくない。
この少年は顔に似合わないことこの上ないが冒険者なのだ。
少年の1日は先程述べた通り黒い鎧に包まれることから始まる。
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