1章――落ちこぼれの冒険者

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ホンギスタン地方の田舎町、リン=クリス。今この街に冒険者は一人しかいない。 リン=クリスは一年中雪に覆われた厳しい町である。そんな辺境な町にも冒険者はいなくてはならない存在であるはずなのだが、この町の冒険者は頼りないことで有名なのだ。 リック・B・クラーク。それがリン=クリスの冒険者の名前である。 リックの1日の始まりは町の宿屋から始まる。 この世界――エルダーンでは、宿屋が冒険者の生活を支えている。宿屋が冒険者を雇い、その町の安全を保証の代わりに報酬と寝床を提供するのだ。 もちろんその冒険者の実力によって報酬は変わってくるし、町によっても必要な冒険者の数は変化する。 リン=クリスは比較的平和な町なので今は一人しか冒険者はいない。 それがリック・B・クラークだ。
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