恐怖の始まり

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 私たちは気付くと、夕暮れになるまで遊んでいた。  私は、佳奈子ちゃんと由香ちゃんと美紀ちゃんの四人で手を繋いでいる。  前では、菜摘ちゃんと花子ちゃんが二人。 「私達の勝ちだね」  私は笑って言った。 「もう夕暮れだし、そろそろ、帰ろうか?」佳奈子ちゃんが言った。 「そうだね。帰ろっか」美紀ちゃんも言った。  そして、私たちがこのまま帰ろうと歩き出したとき―― 『嫌だ』  どこからか低く、暗い声がした。  それがどこから聞こえたのか、私にはわからなかった。
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