恐怖の始まり

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  「ねぇ、今日は何して遊ぼうか?」佳奈子ちゃんが言った。 「うーん。何しようかな…あれ?」  私が考えていると、公園の隅で一人しゃがんで泣いている女の子を見つけた。 「どうしたの?」私は、その女の子の近くに寄り添い、問い掛けた。 「ふぇ…ひっく。寂しいの…」女の子は涙を流し、鼻水を啜りながら答えた。 「一人で寂しいの?」  女の子はこくり、と頷く。 「だったら、私たちと一緒に遊ばない?」 「え…いいの?」  女の子は、泣くのを止め、こちらを見た。  女の子は綺麗なロングヘアに可愛らしい顔をしており、私たちと同じくらいの歳の子だった。 「うん、いいよ」  私は微笑んで言った。  女の子も、一緒に笑った。
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