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君と見た桜。君と過ごした浜辺。君と見た紅葉。君と滑った雪。
すべてに君がいた。君が…。
あれからどのくらい経ったのだろう。振り返ると君が「待って」って顔で、僕を見てるような気がするよ…。
あの頃、僕は歩くのが早かったかなぁ?いつも少し遅れて歩く君に、僕は冷たかっただろうか。
本当は肩をならべて、手を繋いで、君のペースで歩きたかったんだ。
今ならできると思えるのに、なぜ、あの時にできなかったんだろう。
今さら思い返しても遅いのはわかってる。いつでも、そうだ。こうしてあげなきゃ、わかってあげなきゃ、こんなことは言っちゃいけない。わかっているのに、いざとなるとできない。いざとなると思っていないことまで口に出してしまう。君との一瞬、一瞬は一度きり、リハーサルなんてない、一発OKなんてできないのに…。
僕は、あの時より、少しは成長できたかなぁ。合わすことができるようになったかなぁ。優しくなれているかなぁ。
僕は君のおかげで、いろんなことに気づけたよ。
ただ、ほんとは、もっと一緒に歩いていたかったんだ。君に届かないけど、「ありがとう。君に出会えて良かった。」
恋の本番リスタート。
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