宮野桐人

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都会から少し離れた田舎の町、大里町(おおさとちょう)。 大里町。人口4000人ほどの小さな町。名所と言えば、沢山の木が並ぶ並木道と、過去に作られた名城の一つの故事城(こじじょう)の二つくらい。 その大里町の第2大里高校。そこが僕のこれから通う高校なのである。 「丘の上の高校ね。僕が通う高校としては、まあ、普通かな」 湖に浮かぶ小学校や、人が飛び交う中学校よりはマシだ。 従兄弟が通っているの中には、常に暗雲が立ちのめる不気味なのもあるらしいし、丘の上ならまだ十分過ぎるくらいだ。 「さて、感動していないで学校に行きますかね」 学校に向かって僕は歩き出した。
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