15人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
小さい頃、隣の家に住んでいたかっこいいけど意地悪な男の子。
彼からは“チェリー”ってアダナを付けられて、よく意地悪されていた。
ママにその男の子の事を話してみたら“きっとちえりが好きなのよ”っておかしな事言われたっけな。
「彼の下の名前しか知らないしなぁー
どうやって捜そうかなぁ」
「ちえりー
そろそろ出ないと間に合わないよ!」
「あっ…
真緒も一緒に出よう!」
「うん!
同じ高校だし、当たり前っしょ?!」
「そうだね?
じゃあ、ママ行ってくるね♪」
「真緒、お姉ちゃんが迷子にならないように頼んだわよ?」
「はいはーい!
行ってきまーす」
二人で家を出て隣を見ると、丁度隣から同じ制服の美男子が出てきた。
「あれ?
お隣さんまた新しい人だね」
「何かイケメンが出てきたね?」
「真緒は彼が居るでしょ!
今日は校門で待ち合わせだっけね?」
「伊織が携帯無くしたから、校門って事になったんだよねー
伊織ってばドジだからね?」
「真緒はしっかりしてるから、伊織くん助かるんじゃない?」
「そーなんだよー
伊織はよく鍵とかも無くしたりするから、合い鍵貸してあげたりとかしてるよ」
「なんか私みたい‥」
ちえりはそう言うと、さっきの美男子が自分達の前を歩いているのを見つけた。
「真緒!
私、アキちゃんを見つけたいんだよね」
「アキちゃんって…
ちぃ姉が小さい頃遊んでた男の子だっけ?」
「うん。
私によく意地悪してた美少年だよ」
「好きな子に意地悪するのってよくあるパターンだよね?」
双子の妹の真緒はそう言うと、ニヤリと笑ってこんな提案をしてきた。
最初のコメントを投稿しよう!