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小さい頃、隣の家に住んでいたかっこいいけど意地悪な男の子。 彼からは“チェリー”ってアダナを付けられて、よく意地悪されていた。 ママにその男の子の事を話してみたら“きっとちえりが好きなのよ”っておかしな事言われたっけな。 「彼の下の名前しか知らないしなぁー どうやって捜そうかなぁ」 「ちえりー そろそろ出ないと間に合わないよ!」 「あっ… 真緒も一緒に出よう!」 「うん! 同じ高校だし、当たり前っしょ?!」 「そうだね? じゃあ、ママ行ってくるね♪」 「真緒、お姉ちゃんが迷子にならないように頼んだわよ?」 「はいはーい! 行ってきまーす」 二人で家を出て隣を見ると、丁度隣から同じ制服の美男子が出てきた。 「あれ? お隣さんまた新しい人だね」 「何かイケメンが出てきたね?」 「真緒は彼が居るでしょ! 今日は校門で待ち合わせだっけね?」 「伊織が携帯無くしたから、校門って事になったんだよねー 伊織ってばドジだからね?」 「真緒はしっかりしてるから、伊織くん助かるんじゃない?」 「そーなんだよー 伊織はよく鍵とかも無くしたりするから、合い鍵貸してあげたりとかしてるよ」 「なんか私みたい‥」 ちえりはそう言うと、さっきの美男子が自分達の前を歩いているのを見つけた。 「真緒! 私、アキちゃんを見つけたいんだよね」 「アキちゃんって… ちぃ姉が小さい頃遊んでた男の子だっけ?」 「うん。 私によく意地悪してた美少年だよ」 「好きな子に意地悪するのってよくあるパターンだよね?」 双子の妹の真緒はそう言うと、ニヤリと笑ってこんな提案をしてきた。
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