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「ちぃ姉さー
会えたら彼に告れば?」
「えっ?!
好きかも分からないのに?」
「ちぃ姉はどうにしろ、アキくんは分からないじゃん?
好きだったかもしれないしね」
「そんなのあるはずないよ!
アキちゃんは意地悪ばっかりだったし…」
「それは好きの裏返しって奴だよ?
小さい頃の男の子なんてそのパターン多いしね」
「アキちゃんは違うと思うよ?」
ちえりが絶対に有り得ないと大否定していると、先程のイケメン君が星宮高校へと入っていった。
ちえりはその赤髪の彼をボーッと見つめていたが、突然真緒が走り出す。
「おはよう!
伊織♪」
「真緒、抱きつかないでくれる?」
「照れてるの?」
「みんな見てるから、駄目」
伊織がニコッとやんわり微笑みかけると、真緒はその顔にデレッとしていた。
「ちぃ姉、さっきのイケメンくんを狙ってみたら?
結構かっこよかったよ」
「うぅ?
そんなナンパみたいな事できないよ」
「ちぃ姉は勇気がないなぁー
仕方ないから真緒っちにお任せを!」
「ちょっと?!
変なことしないでよ!」
ちえりは真緒が何をやらかすかわからない為、かなり焦った表情になる。
「ちえりさん、おはようございます?」
「あ、おはようございます」
「ちぃ姉‥
なんで伊織に敬語なの?!」
「別に理由はないけど‥
何となくかな」
「ふぅーん?
敬語使わなくていいのに‥」
「それより、クラスとか見に行こう!
真緒と同じクラスか見なくちゃ」
ちえりはそう言うと、真緒の腕をグイッと掴んで掲示板まで歩き出した。
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