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「それ、聞いちゃった?」 「聞いちゃったよ」 「ちえりには知られたくなかったな」 「どうして?」 「ちえりを怖がらせたくなかったから」 「暁ちゃんを怖いなんて思わないよ? 寧ろ格好いいし…」 「ちえりも綺麗になったじゃん? 俺、普通に口説きたいけど…」 「へっ?!」 ちえりがポカン顔をして固まっていると、暁はフッと微笑むと突然抱き締めてくる。 「な、何?!」 「ちえり?」 「えっと… 私、こう言うの慣れてないからその」 「じゃあ、嫌じゃない?」 「嫌じゃないけど、その…」 「じゃあ、もっかい」 「えっ?!」 ちえりが戸惑った顔で逃げようとすると、暁は後ろから優しく抱き締めてくる。 「ちえり、嫌?」 「…嫌じゃないよ。 でも、ちょっと恥ずかしいかも」 「ふぅん? ちえり、それって俺の事意識しちゃってるって意味?」 「えっ?!」 「俺的にはそうだったら嬉しいよ」 「どうして?」 「ちえりと付き合いたいから」 「…付き合うって、何処に?」 「そんな交わしかたしなくて良くない?」 「…だって、暁ちゃんが私を彼女にしたいなんて有り得ないよ?」 「ちゃんと分かってんじゃん? 俺が意地悪してたのはちえりが好きだったからだよ」 「…暁ちゃんは私を何で好きなの? 私なんてドジだし鈍いし取り柄ないよ」 「そんなトコも含めて好きなんだけど?」 「そ、そうなんだ」 「ちえりは意地悪してた俺を嫌い?」 「嫌いじゃないけど…」 「ふぅん? じゃあ、ちえりにアタックしていいよな」 「え?」 暁はフッと微笑みちえりを一瞬だけギュッと抱き締めると、パッと離れた。 「暁ちゃん?」 「ちえり、Cカップだな」 「へ?」 「俺好みに育ってんな」 「…だ、駄目!」 ちえりは恥ずかしそうに胸を隠したが、暁はフッと微笑むと不意討ちで頬にキスした。
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