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純「やっちまったな、おい。脇腹見せつけるとかマジアホだろ」
「てっ…てめぇ…。ふざけ…やがって……」
オッサンは鬼のような形相で純を睨む。
純「そんな睨むなって。警察には言わないから大丈夫」
「殺す…」
ぶぉっ!!!!
グシャァッ!!!!
オッサンの右拳が空を切った。そして、純の右拳がオッサンの顔にめり込んだ。
純「見切りやすいな。落ち着け」
パァンッ!!!
純の掌底がオッサンの耳を打ち抜いた。
「………っ!!」
オッサンの動きが止まる。
純「もらいっ!」
ゴシャァッ!!!
純は飛び膝蹴りをオッサンの顔面に入れた。
「ぶはぁっ!!」
オッサンは鼻血を噴き出し、歯を数本空中に舞い上がらせながら、地面に仰向けに倒れた。
普通の相手なら、純はすぐさまマウントを取るだろう。だが、今回の相手は空手家でかなり喧嘩の経験がある。マウントを取ったとしても、一本貫手で脇腹を、貫手で喉を攻撃されたり、鷲手で目を潰されたりして、形勢逆転される事もある。
純は以上の事を考慮し、マウントを取りにいかなかった。
純(顎に入った…。ダメージは結構大きいハズ。マウントを取られると考え、フラフラになりながらも慌てて上半身を起こそうとした所に…回し蹴り…)
純はオッサンの足元から少し離れた所に立ち、いつでも蹴りを入れれる体勢に入った。
その時、オッサンがニヤリと笑った。
純「!!」
オッサンは横に転がり、純からかなり離れた所で立ち上がった。
「甘かったな…おい。マウント取られるのを恐れて、慌てて起き上がろうとした所を狙って回し蹴り…だろ?」
純の作戦はオッサンには通じなかった。
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