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数分後、先成が二人の男を連れて戻ってきた。先成が目をつけただけあって、純は一目で二人が中々強い事を悟った。
先成「こっちの金髪が、新島 一【にいじま かず】。ボクシングをしている」
新島がニッコリ笑って手を振った。身長は170くらい。ボクサーは着痩せしているので、体型はスレンダーに見える。
先成「こっちのデカいのが、森川 剛史朗【もりかわ ごうしろう】。格闘技はしていないが、アメフトのライン、しかも、センターのポジションをしていただけあって、相当なパワーの持ち主だ。力勝負で、彼の右に出る者は滅多にいない」
森川は無表情のまま、軽く頭を下げた。坊主頭にピアス、さらに、鋭い目付き。威圧感はすさまじかった。いくら純でも、まともに闘り合ったら負けるだろう。
先成「一、剛史朗君、彼が轟 純だ。喧嘩なら君達より強いと思うよ」
先成は二人を煽るような紹介をした。
一「マジか。ははは。ま、俺ぁ仲間内で喧嘩したくねーから。仲良くしよーな。よろしく、轟君。一って呼んでね」
一は金髪でチャラかったが、性格は爽やかで仲間思いらしい。
純「ああ。よろしく。一」
剛史朗「……剛史朗でいい」
それだけ言い、剛史朗は病室を出ていった。
純「………え」
一「ひゃははは!気にすんな!あいつ昨日スロットで3万スッたから、めっちゃ不機嫌なんだよ!」
先成「いつもなら、ウザいぐらいのテンションなんだぜ」
純「あ…そうなんだ」
一「それに、あいつ自分サイキョーって思ってっからさ。先成の紹介でもっと不機嫌になってんだよ」
一や剛史朗がどれくらいの強さを持っているかは分からないが、頼もしい事は分かった。
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