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一君は、驚いて叫ぶと、鬼が振り返った。
鬼はスタスタと近付き、一君に近付き、手を引いてどこかに連れて行こうとした。
一君は、抵抗する事もなく手を引かれてついていった。
ふと、鬼が手を離し、頭を撫でると、森の中に消えて行った。
そこでしばらく立ちつくしていると、一郎さん達が現れたのだ。
鬼はまるで、森の外の近くまで案内したようだったと言う。
この不思議な出来事が、一族の中に波乱をうんだのだ。
遺産相続が絡むこの時期にきて、突如現れた謎の鬼。
この地方に鬼の伝説などはない。
この鬼はきっと何かを起こすという不安が、一族の中にあった。
そこで、一族の顧問弁護士をしている男性が、探偵である香野に相談をしてきたのである。
警察はもちろん事件がおきていないし、鬼などの話しで動くわけにはいかないが、権力者である一族のお爺さんからの願いで、私高田が警察の代表として、香野と共に行く事になったのだ。
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