僕の日常及びアンパンの定義

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朝食を食べている途中、あることに気づく。 「……あへ? ほうはんは?」 「今日は父さん休みだからまだ寝てるよ。……もの食べながらしゃべらないの!」 僕の父さんが食卓にいなかった。 ユートピアから出てきていないようだ。 ちなみに父さんの名前は倉敷 満(くらしき みつる)、普通のあまり売れていない俳優だ。 芸名は今持 満(いまもち みつる)で、知ってる人は知っている。 歩行者天国を普通に歩けてるけど。 無名だよね。 容姿言わなきゃ駄目? めんどくさいからいいよね。 ただ僕の目は確実に遺伝した物だと思う、と言っておく。 ものさしで計った七三分けは遺伝させない。 ……そういえば関係無いけど、定規とものさしってよく混同されるけど、違うからね。 定規は長さは計れないからね。 「ぼへんなはい」 「わかればよろしい」 ……話の流れ忘れたかもしれないけど、僕口にものいれて喋るなって言われてたでしょ。 どうしよう、ボケがスルーされた。 ……まあいいか。 そういえば、朝ごはんにほとんど野菜なかった。 食物繊維は大事なのにね。 「ごちそうさまでした」 「お粗末様でした」 「確かに粗末だった」 「一言余計」 そうは言いながらも、母さんは笑っている。 まあ、美味しかった。 満足満足。 小僧ず……んなこと言ってないで、もとい思ってないで学校行かなきゃ。 歯をゆすいで……シャワー浴びた時にちゃんと磨いたからこんぐらいでいいだろ。 弁当持って、鞄持って、靴履いて、最後に一言。 「行ってきます」 「行ってらっしゃい」 「…………グゥ……」 やっぱり眠い……。 お腹が膨れると眠くなるよね……。 寝ていいよね、おやす…… いや、駄目だよね流石に……
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