拾った秘密

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「なぁ、お前何してんの?」 声をかけられ、顔をあげる。 そこには見知らぬ少年が傘をさして立っていた。 ううん、正確には少年の後ろのボディガードみたいな人が少年に傘をさしている。 「…………」 あたしは猫。 だからしゃべるはずもなく、無言で返した。 「行くとこないのか?」 …あたしは捨て猫。 行くとこなんてない。だから一応ニャーと鳴いてみる。
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