No.Ⅰ~A.X.E.L~

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所変わってここは、ヴァルキュリア軍奇強襲作戦遠征拠点地。簡単にいえば、俺が所属するヴァルキュリア軍の第2拠点。 相手方のA.X.E.Lのサイバーコアをぶんどったあと、こうして帰ってきた次第である。 「お疲れ様、頼斗」 話しかけてくるのは 「おう、お疲れさん亜樹奈」 眞鳴 亜樹奈(マナリアキナ)。A.X.E.L『バーストサイズ』のパイロットであり、単独回線大音量の犯人でもある。 見た目は黒い長髪、ヴァルキュリア軍制の灰色のジャケット、黒いミニスカート、オーバーニーソックス。んでもって同色のブーツ。 「今回のはどうだった?」 「う~ん、やっぱり量産型は、いいサイバーコア使われてないって」 「はぁ~、そっか。ま~た弾の無駄撃ちしたよ」 サイバーコアっつーのは、A.X.E.Lの動力源である半金属半生命体のエネルギー物質。 んでもって、その質によってレアレートコア、レアルコア、ハイレートコアなんつーランク付けがされている……らしい。良くは知らね。つーか覚えてない。 「さっきの機体は、全部アンダーコアだってさ」 「は?アンダーコアだと?アンダーコアってーと、最低も最低ランクの?」 「うん、そうみたい」 「はぁ~、更に萎えてき「よう、お二人さん。お疲れ」……たって、狼也さんか。お疲れさまです」 「お疲れ様です」 目の前に現れた、三十代前半程のこの人は馬上 狼也(マガミロウヤ)さん。黒く短いボサボサ髪。背丈は高く、筋肉質。黒いシャツの上から深緑の、ポケットが沢山あるジャケット。 下はヴァルキュリア軍制の、灰色をしたズボン。そして黒いブーツを履いている。亜樹奈と共に、俺の通信に応えてくれた人。 「で、何をそんなに落ち込んでるんだ?」 「何でもないですよ。さっき手に入れたサイバーコアが、アンダーコアだったって話です」 「はっはっは。そうかそうか、お前は後方支援型のA.X.E.Lだから、弾丸の出費がヒドいからなぁ」
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