一章 始まりは誕生日

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「っと、そろそろ教室に帰らないと………」 梨華さんとの会話に花が咲いたのも束の間、気付けば始業2分前となっていた。 「そうね………あたしも急がなきゃ」 「それじゃ、また」 俺はその場を後に―― 「あっ、ちょっと待って」 ――しようとしたら、梨華さんに呼び止められた。 まだ何かあるのだろうか? 「ちょうどいいから、これを渡しとくわね」 梨華さんは、懐からカードみたいなものを出してきた。 「これは……?」 「私の誕生日会の招待状よ」 誕生日会の招待状か。凝ってるなぁ。 素材がプラスチックだし。すこし重い気がする
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