一章 始まりは誕生日

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と、まぁ保健室から教室に向かう途中の渡り廊下で 「あら?陸也くんじゃない」 梨華さんに会ったのだ。 「っと、梨華さん。どうも」 軽く会釈をする。 「何かの帰り?」 「ええ。ちょっと凛が足を挫いたんで、保健室まで送ってたんですよ」 「あら………大丈夫なの?凛ちゃん」 「まぁ大丈夫だと思いますよ?むしろ心配なのは………」 「心配なのは?」 「龍さん………」 「龍さん……?ああ、保険医の方のことね。もしかして、凛ちゃんにセクハラでもしてた?」 「御名答です」 で、今多分凛にしばかれてると思います と言おうとしたが、やめておいた。 さすがに女子にやられてるとか言われたら、龍さんもプライドが傷付くだろう
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