最後の花

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世界が壊れた朝に、 君は咲いて美しい。 一つ残らず世界を愛して、 まるで悲しい夢の後。 煩い時計の走る音が、 君を大人びて見せていく。 誰かの為に雨に濡れた君に、 こうしてタオルを置いておきたい。 世界が壊れた朝に、 君は咲いて寂しい。 誰もが同様に確からしく死ぬから、 僕らはもう、ダメなんだよ。
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