死の世界へようこそ

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煌びやかな装飾に、欲にまみれたようなおどろおどろしい色彩が取り巻く宮殿の室内に、女性が一人。 装飾過美が犇めく(ひしめく)中で、その存在を主張する威風を纏うその人物は、どこか愉快であるような表情で座す。 「ふむ……」 女性は何かに頷く。 その意図は窺えない。 手に持つ絢爛な笏(しゃく)で口元を隠し、女性は笑みを浮かべた。
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