第一章

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「ねぇ、聞いてる?」 美央(みお)がアーモンドの形をした大きな目で不機嫌そうに俺の顔を覗き込む。 「え?ごめん。聞いてなかった。どうした?」 俺の言葉に美央は頬を膨らませた。 「明日、駅前に出来たケーキ屋さんに行こうって…」 「あ……ごめん。明日は無理だ。」 言葉を遮ると、美央は眉を下げた。 「え…?明日は先週から約束してたじゃない…。」 「……………ごめん。」
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