64人が本棚に入れています
本棚に追加
しかし三河を知るたび、三河を見つけるたび、俺の中でなにかの感情が膨れ上がる。それは時に怒り、時に喜ぶというなんとも不思議な感情。
もはや感情というのかすらわからない。つまり、俺はわからないことだらけで、それは二年生になっても変わらなかった。
二年生になって変わったことといえば、三河と友達になったことだ。きっかけはほんのささいなこと――ようするに忘れた。
最近、たまに感情の制御ができなくなる。腕が勝手に三河を殴ろうとする。壁に押さえつけて、滅茶苦茶にしてやりたくなる。
どう滅茶苦茶にするのかわからない。一度その衝動のようなものに身を任せたら、この感情の正体を知ることができるだろうか。
*
最初のコメントを投稿しよう!