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情けない声を出していた花里がとうとう泣き出してしまった。
ああもう、面倒くさいやつだな。こういうとき僕が気のきいた言葉ひとつ言えないのを一番知ってるのは君だろう。
なんて言えばいい。何をすればいい。模範解答なんてあるのだろうか?
「ちょっと待ってろ」
悩んだ末、僕は模範解答とは程遠いものを選んだ。
花里にそう言い残し、コンビニでハンカチやタオル、飲み物を買って帰る。
僕が帰ったことをまだ濡れた目で確認した花里は、手の甲で涙を拭おうとした。
「ストップ、ちょっと待て。はい、これ」
買ったばかりのタオルハンカチを差し出すと、花里はきょとんとしながらもそれを受け取る。
「あ、りがとね」
「……ドウイタシマシテ」
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