繊細

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「君、兄さんいたのか」 「んー? いるよ、三つ離れた龍介っていう」 三つってことは二十一歳くらいか? それ以前に兄弟がいたなんて初耳だ。 「今は一人暮らししてるんだよ」 「でもどうやって連絡するんだ」 「携帯……は、壊れてるか。あっ、SDカード無事ならセーフかな?」 花里がポケットから携帯を出してSDカードを取り出す。それがもし壊れてたら僕の携帯まで壊れないか? 「よし、壊れてない」 SDを見ると壊れてはなかったようで中身が見れる。その中で『兄貴』と登録されたところを開いた。 それから電話をかけて事情を説明し(花里が入水自殺未遂をしたのはふせておいた)、迎えに来てもらった。
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