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ふと、意識が浮上した。辺りは暗い、窓の外には街灯の灯りしかなく、今が夜なのだと寝惚けた頭で理解する。
起き上がり、真っ直ぐ前を見つめた。真っ黒だ。
そのままぼんやりと前を見つめていたがそのうち飽きて、立ち上がった。寝室を出て階段を降りる。
リビングは明かりが点いたままで、昼とさして変わりはなかった。
眩しさに目を細めながらソファーに座り、壁を見つめる。
寒くはなかった。不思議と怖くもない。
壁を見つめて、目が渇いたら瞬きして、開くのが面倒になって。
……夜は静かだ。人の気配がしない。
どこまでも静かで、集中して音を探すと耳が痛くなるので何か考えることにした。
でも。
頭が真っ白だ。まるで働かない。
寝起きだから? どうでもいいや、もう。
…………疲れた……。
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